【幻のフルーツ】ポポー(ポーポー)を食べて植えてみた【味は柿に近い?】
突然ですが、皆さんは「ポポー」という果物をご存知でしょうか?トロピカルな香りに濃厚な甘さ。クリーミーな舌ざわりの「ポポー」は、熟すのが早いことから市場に出回りにくく「幻のフルーツ」と呼ばれています。
先月、ラッキーなことに仕事のついでに立ち寄った産直でこの果実をゲットしたので、その味や食感などについてまとめてみます。
目次
珍しいもの好きには絶好のチャンス到来!
私と「ポポー」との出会いは、ある日突然。仕事でちょっと遠方に出かけ、休憩がてらふらりと立ち寄った産直で突然現れたのだった…。
パッケージに記されていたのは「幻の果実」の文字。なにやら過去にテレビ番組にも取り上げられたこともあるらしい。プラ容器の中には楕円形で緑色の物体が4つ詰まっていた。なるほど普通のスーパーでは見ない姿である。
(値段は確か4つで200円くらい)
「ポポー」。どんな味かは分からないが、とりあえず名前がかわいい!
ポ○モンにいそう。
チャンスは逃さない主義なので、急いでレジに向かい入手した。これが最初で最後になるかもしれない出会いである。
「幻の果実」を入手できたのは、数少ない田舎のメリットかもしれない?!
「ザ・南国」な香りが部屋中を漂い満たす
パッケージに書いてあった注意書きによると、そのままでも食べられるが常温で2~3日置いて味わうとより濃厚になるんだとか。
素直にそのアドバイスに従い、3日待つ。その間キッチンテーブルに置いていたら、「これぞ南国」といったトロピカルな香りが漂った。
キッチンのドアを開けた瞬間、マングローブや極彩色の鳥、エメラルドグリーンの海が脳裏をよぎる。コップンカー。さながらタイの果物屋だ。
味はカキに似て甘く「ねっとり&クリーミー」
瑞々しい緑色がところどころ黒ずんできたのでついに食すことに。
縦半分にカットすると、黄色い果肉の中に黒い種が並んでいる。
熟しているからか、果肉が崩れて切り口が不格好になってしまった。
格好はまぁいいとして。問題は味だ!
香りからマンゴーのような甘酸っぱさを期待して一口。
…甘い。
二口目。
…ひたすら甘い!
三口目。
…酸味がない!
結論から言うと、濃厚なカキを思わせる味わいでした。
熟してスウィーティー。それでいて食感がなめらかなので、冷凍してアイスにしても合いそうな気がします。ミキサーでジュースにして、足りない酸味をパイナップルやレモンなどで補うのも良いかもしれません。
外見は大きく見えますが、種も入ってるし果肉部分をスプーンですくって食べるので1個の量はそんなに多くないと感じました。なので、食後のちょっとしたデザートにも適しているかなと。
もったりしてる割には、後味もすっきりして悪くないんじゃないかとは思いましたが、個人的に果物には酸味がほしいタイプなので「たまに食べられればいいかな」くらいですね。
(ちなみに一緒に食べた母はけっこう気に入ったらしい。好き嫌い分かれる味わいかも)
もしかしたらメロンやスイカ、カキなど甘いフルーツが好きな方だったら好物になる可能性もあるんじゃないでしょうか。
種を植えて栽培に挑戦!5年後くらいにまた会えるかも?!
味的には可もなく不可もなくという感じだったんですが、「あの南国チックな香りは好き!」ということで、せっかく種があるので鉢に植えてみました。
見た目も味もトロピカル感を主張していますが、意外と寒さに強いという情報を入手。
日本全土で育成可能っぽいです。
「寒さに強い」というか、むしろ種は冬の寒さを経ないと発芽しないということで、秋~冬(11月~2月)にまくのが良いみたい。
冷蔵庫で約3カ月冷やしてからまくという方法もあるらしいので、一応時期はずれでも植えることはできるんじゃないでしょうか。
「ポポー」は成長すると2m以上の樹木になります。落葉性の果樹なので、秋は紅葉が楽しめるはず。花は黒っぽい紫というか、チョコレートっぽいシックなカラーで釣り鐘状。咲くのは春で結実は秋。季節ごとに変化する表情も見所の一つかもしれません。
害虫や病気にもかかりにくく無農薬でOKらしいので、ずぼらな私でも育てられるんじゃないかなと期待大です!
ダメもとで植えてちゃんと木になったら感動します。ワクワク♪
失敗したらしたで、誰かの参考になれば幸いです。
実がなったらポポーのパイづくりにも挑戦してみたいなぁ。
葉っぱはお茶にできないのかなぁ。
【サイクル】
開花 4~6月
収穫 9~10月
植え付け・植え替え 11月~2月
土 種まき用培養土や赤玉土
(私はそのまま実家から持ってきた適当な土に植えましたが…)
【種をまく手順】
①種を取り出す
※しっかりきれいに洗った方が良いのか、ちょっと果肉が付いたままが良いのか分からなかったので、半分は洗い、半分はそのままで土に入れることにしました。
②
秋・冬→そのまま鉢にまく
秋以外→冷蔵庫で3カ月ほど冷やしてからまく
③
ドキドキしながらひたすら発芽するのを待つ
【「ポポー」を種から育てる3ポイント】
☆種まき前から後にかけて乾燥しないよう注意。発芽まで水やりも小まめに。
☆冬が来る少し前くらいにまく、あるいは冷蔵庫で3カ月ほど冷やしてからまく。
☆最初の1~2年は直射日光を避ける。(直射日光を当てちゃったので焦っています)
【データ】
ポポー
科名 バンレイシ科
原産 北アメリカ
栄養 ミネラル類やビタミンCなどがバランスよく含まれ、卵10個分もの栄養があるといわれています。疲労回復や免疫力アップにいいかも。
原産は南国かと思いきや、なんと北アメリカ!これで寒さに強いというのは納得です。
日本に初めてやってきたのは明治時代とのこと。一時はどこの家庭にも見られるほどブームになったそうですが、日持ちしないことや、ほかの輸入植物に人気が移っていったことから次第にその姿を消していきました。そうした経緯から、今では口にする機会が少なくなったというわけです。
熱帯・亜熱帯フルーツの「シュガーアップル」の別名が「バンレイシ」で、「ポポー」と同じ仲間(バンレイシ科)だとか。イボみたいな突起が複数生えた緑色の丸い果物で、その形状から「釈迦(しゃか)頭」とも呼ばれています。こちらはイメージ通り台湾・タイなどの熱帯地域で栽培されるもので、ほのかに酸味もあるということでした。機会があればぜひ食べてみたいです!
世界の珍しい食材、制覇したい!それで何か新しい食べ方も発見してみたい!
ただゲテモノは苦手です。昆虫食とか好奇心そそられるけど…。